【猫を病気にさせないために】キャットフード選びで大切なポイント

【猫の病気について考える】猫の糖尿病闘病記など
この記事は約7分で読めます。

猫が毎日食べるキャットフード選びは、猫の健康にとって重要です

キャットフードにこだわるきっかけは「愛猫を二度と病気にさせたくない」と思ったこと

飼い猫が糖尿病を患ったことをきっかけにキャットフードについて調べた

私が猫の食事について特に気をつけるようになったのは、愛猫シアンの糖尿病がきっかけでした。そこからキャットフードについて成分や使用している肉、穀物の有無などを注意深く見るようになりました。

それまではなんとなく「よく見かけるブランドだから」「健康によさそうなイメージ」「サンプルをもらったから買ってみた」等ふんわりした理由でキャットフードを選んでいました。あまりに値段が安いもの、見た目に色がカラフルなものは体に悪そうと避けてはいましたが、本当に「うちの猫と自分にマッチしているか」を深く考えたことはありませんでした。

私は20年以上にわたって様々なキャットフード情報に翻弄され、たくさんの商品を試してきたからこそ、今の自分と猫たちにベストな選択ができるようになったと思います。そんな紆余曲折の経験から「私がキャットフード選びで大切にしていること」をご紹介したいと思います。

(2023年5月現在うちの猫たちのご飯は「ピュリナワン6割」+「ニュートロ4割」で落ち着いています。その理由はまた後日、別の機会に書きたいと思います。)

キャットフード選びは質と価格のバランスを重視する

「キャットフードは値段が高ければ良い」とは限らない

「うちの子に良いものを食べさせたい」という気持ちは皆同じですよね。ただし「キャットフードは高ければ良い」とは限らないと個人的には考えています。理由はその飼い主さんと猫にベストな商品はそれぞれの事情によって違うからです。

値段が高ければ安心できる気がするが、できれば懐に優しい方がありがたい。だからと言って安すぎるのも不安。価格と内容のバランスが取れたコスパの良いご飯を選びたい。私は強くそう思っています。そしてそれはおそらくほとんどの飼い主さんの本音ではないでしょうか。

キャットフードの金額が高い・安いには理由がある

日本で販売されているキャットフードは数えきれないほどありますが、価格帯がそれぞれ違いますよね。「高い・安い」は主観ではあるものの、明らかに誰が見ても金額の差が極端な商品もあります。それでは「高いキャットフード」「安いキャットフード」の違いとは何なのでしょうか。

「プレミアムフード」と呼ばれる高価格帯のキャットフードにはヒューマングレードと言って「人間が食べられる、人間の食品と同等」のレベルと謳っているものもあります。

猫は肉食動物なので基本的に第一主原料(一番多くの割合を占める原材料)は「肉」が望ましいのですが、高品質な肉を多く使えば使うほど価格が上がるのは当然のことでしょう。

極端に低価格のキャットフードは猫にデメリットがある場合も

翻って低価格帯のキャットフードでは、主な原材料が肉以外のもの(穀物や野菜など)だったり、肉であっても人間用としては使用が禁じられている部位で、廃棄されるはずの部位を混ぜ込んで使用している等の問題があげられます。

また素材の粗悪さを誤魔化すために大量の香料や化学調味料を使用し、飼い主の気を引くためカラフルな合成着色料をふんだんに使用しているものもあります。

もちろん猫にとってはカラフルであることなど百害あって一利なしなので、着色料を使用しているペットフードは真っ先に買う候補から除外すべきだと思います。このように低価格帯のキャットフードにはさまざまな問題があると言われています。

猫の体にとって安心・安全なキャットフード選びとは?

ペットフードの安全基準は国によって違う

モノの値段が使用している原材料に左右されることはどんな製品でも同じですが、ことペットフードに関しては大切な猫さんの健康を左右するものですので、ただ安ければいいというわけにはいきません。

そもそもペットフードの安全基準とは何でしょうか。「ヒューマングレード」と謳っていないものは人間の「食品」基準とは別と考えられて作られているということですが、ではそれ以外は安全ではないということなのでしょうか。

日本では「日本国内におけるペットフードに関する安全基準」が法で定められています。そしてその基準は国によって違いがあります。言い換えれば比較すると国によって「緩い・厳しい」の違いがあるということです。

日本のペットフードは安全なのか?

日本で「ペットフード安全法」が施行されたのは2009年6月1日なので、動物のご飯にも安全基準が必要だという考え方が認識されてまだ十年余りしか経っていません。法律施行から日が浅く、ペットフードの安全性という意識が日本で根を張っているとは言い難いかと思いますが、きちんと法律が整備されたことは大きな一歩だったと思います。

法律が制定されるきっかけはアメリカで発生した中国産原料(有毒物質:メラニン)がペットフードに混入し多数のペットが亡くなった悲しい事件がきっかけでした。

日本国内で製造・販売するためには日本のペットフード安全法を遵守しなければ、法律違反となり処罰されます。ですから基本的には店頭や通販で販売されているペットフードを購入すれば、一定の安全基準は満たされていると考えてよいでしょう。

海外メーカーのペットフードの安全性は?

日本人の中には「国産神話」が根付いていて国産であれば安心というイメージがあったりしますが、ことペットフードに関してはそうとも言えないと私は思っています。

海外メーカーのものはその国の法に定められた安全基準に則って作られています。欧米諸国は日本に比べペットに関する法律が厳しいことが多いです。動物の遺棄・虐待などに関しても日本よりはるかに厳罰に処されます。

日本はまだまだ「ペット後進国」だと言われており、ペットを取り巻く環境は発展途上で未整備です。ペットフードに関する安全基準ができてからも日が浅く、動物の遺棄・虐待などに関してもほとんど野放し状態です。

そのような現状があることを思えば、ペットフードに関しても「ペット先進国である国々の基準で製造されたものの方が安全である」と考えることが妥当ではないかと私は思っています。

日本はまだまだ発展途上ですが、個人的にはいずれ「ペットフード」も人間の食品と同じ基準まで引き上げてほしいと願っています。

それはペットフード製造業界のモラル向上にかかっているのですが、消費者側も得体の知れない商品(調べても原料が何なのか、何のために入れているのかわからない、メーカー側のホームページ等で説明がなされていない)は買わない姿勢が大切だと考えます。

ずっとそのキャットフードを「与え続けられること」が大切

背伸びをせず、身の丈にあった最大限の愛情を

この記事の冒頭で「キャットフードは値段が高ければ良いわけではない」と書きました。その理由は、飼い主が経済的に無理をした場合、長期的に見て猫にとって不利益があると考えられるからです。

猫に最大限の愛情を注ぎ「一番良いものを与えたい」という気持ちはとても尊いものだと思います。ただし、人にはそれぞれ身の丈があります。例えば「日頃の買い物は成城石井かDEAN & DELUCAで、いつも三つ星レストランで外食しています」という方は、猫にも高額なプレミアムフードを与える生活がマッチするでしょう。

一方で私は買い物はイオンや西友だし外食はファミレスです。それなのに猫だけ最高級プレミアムフードだというのはどうにも「背伸び」「分不相応」だと感じます。自分の日々のさまざまを我慢して、猫にプレミアムフードを与える生活はいずれ破綻することでしょう。そして飼い主が心身ともに不健康になることが猫にとってプラスになるわけがありません。

万が一にもそうした積み重ねの結果、猫を手放さなければならないことになれば悔やんでも悔やみきれません。

私が考える「キャットフード選びで一番大切なこと」とは

価格と中身のベストバランスを探る

キャットフード選びで大切なことは「価格と中身の一番最適なバランスを探る」ということです。それはそれぞれの方の事情によって違い、一律ではありません。個人的には「背伸びをしないこと、飼い主の経済状態と同等のご飯をあげること」だと考えています。

猫の寿命は年々伸び続けており、完全室内飼いの場合15年程度と言われます。ご長寿の子は20歳にもなるとのこと。猫との暮らしは短いようで意外に長いのです。

そういう意味でも猫の一生涯において「買い与え続けられること」を基準にキャットフードを選ぶというのは、1つの選択肢として大切だと私は思います。

飼い主の懐具合(続けられること)と猫の健康によい(猫にとって有害ではない)ことのちょうど良い塩梅は、飼い主さんの生活と密接に関連しているので一概には決められませんが、一度猫に対して月々いくらまでならお金をかけられるのかを考えてみるとよいと思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました